度数分布表の最頻値の求め方!最頻値が2つあるケースもある?

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度数分布表から最頻値を求める方法は理解できていますでしょうか?

度数分布表から最頻値を求める際には注意しなければならないポイントもあります。

本記事では早稲田大学教育学部数学科を卒業した筆者が度数分布表から最頻値を求める方法について例題を使いながら丁寧に解説していきます。

また、最頻値は2つ(以上)ある場合もあります。そのときはどうすればいいのか?についても解説していきます。

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最頻値とは?簡単に解説

まずは最頻値とは何かについて簡単におさらいしておきましょう。

最頻値は代表値の1つであり、最も多いデータのことです(平均値と中央値と最頻値を合わせて代表値といいます)

例えば以下の表(ある会社における社員の年収とその人数)を見てみましょう。

年収人数
400万円台34
500万円台39
600万円台49
700万円台24
800万円台10
900万円台3

最も多いのは600万円台の49人ですね。つまり、最も多いデータは600万円台なので、以上の表における最頻値=600万円台となります。

平均値や中央値が考えられるようなデータは、その値を小さい順に並べたりできる定量的なデータでした。

しかし、世の中には「好きな食べ物は何か」や「やってみたいスポーツは何か」など質的データを取り扱うケースもたくさんあります。

このようなデータの特徴や傾向をつかむときは最頻値が役立ちます。最頻値は英語で「mode」と言われています。

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度数分布表から最頻値を求める方法

ここからは、いよいよ度数分布表から最頻値を求める方法について解説していきます。

以下の度数分布表(あるグループに所属する人たちの身長をまとめたもの)の最頻値を求めてみます(階級値はこの後で求めるので空欄にしています)

※度数分布表がわからない人は度数分布表とは何かについて解説した記事をご覧ください。

階級階級値度数[人]
150cm以上〜155cm未満4
155cm以上〜160cm未満2
160cm以上〜165cm未満8
165cm以上〜170cm未満10
170cm以上〜175cm未満7
175cm以上〜180cm未満3
合計34

度数分布表における最頻値=度数が最も多いデータの階級値です。

上記の度数分布表において、最も度数が多いのは165cm以上〜170cm未満の階級ですね。

165cm以上〜170cm未満の階級の階級値=(165+170)/2=167.5なので、上記の表の最頻値=167.5[cm]となります。

とても簡単ですよね?

ちなみにですが、最も度数が多いのは165cm以上〜170cm未満の階級なので、最頻値=165cm以上〜170cm未満の階級の度数=10としてはいけません。

非常によくある間違いなので、十分ご注意ください。

度数分布表における最頻値は度数ではなく階級値であることを必ず頭に入れておきましょう。

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最頻値は2つ以上登場する場合がある?

先ほどは最頻値は1つだけでしたが、最頻値は必ずしも1つとは限りません。2つ以上登場する場合もあります。

では、以下の度数分布表(あるグループに所属する人たちの体重をまとめたもの)の最頻値を求めてみましょう。

※階級値はこの後で求めるので先ほどと同様に空欄です。

階級階級値度数[人]
50kg以上〜55kg未満2
55kg以上〜60kg未満5
60kg以上〜65kg未満19
65kg以上〜70kg未満19
70kg以上〜75kg未満10
75kg以上〜80kg未満7
合計62

度数分布表における最頻値=度数が最も多いデータの階級値でしたね。

上記の度数分布表において、最も度数が多いのは60kg以上〜65kg未満の階級と65kg以上〜70kg未満の階級の2つがあります。

  • 60kg以上〜65kg未満の階級の階級値=(60+65)/2=62.5
  • 65kg以上〜70kg未満の階級の階級値=(65+70)/2=67.5

ですね。

したがって、上記の度数分布表における最頻値=62.5と67.5となります。

最頻値は2つ以上ある場合もあるのでご注意ください。

度数分布表からは最頻値だけでなく、平均値と中央値も求められるようにしておこう

以上で度数分布表から最頻値を求める方法について解説しましたが、度数分布表からは最頻値だけでなく、平均値と中央値も求められるようにしておかなければなりません。

度数分布表における平均値は各階級の階級値×度数の総和を度数の総和で割ることで求めることができます。

度数分布表の平均値の求め方について解説した記事もご用意しているので、ぜひ参考にしてください。

そして、度数分布表における中央値とはデータを小さい順に並べたとき、真ん中にくるデータが所属する階級の階級値のことです。

度数分布表の中央値の求め方について解説した記事もご用意しているので、ぜひ参考にしてください。

上記でも解説しましたが、平均値と中央値と最頻値を合わせて代表値といいます。高校数学の数学1のデータの分析では度数分布表からすべての代表値を求められるようにしておく必要があるので、必ずマスターしておきましょう。

いかがでしたか?

今回は最頻値とは何かについて解説した後、度数分布表から最頻値を求める方法について解説しました。

繰り返しにはなりますが、度数分布表から最頻値を求めるときは度数を答えとしないように十分ご注意ください。

本記事の執筆者
アツシ

早稲田大学教育学部数学科を卒業しており、数学に関して深い知見があります。大学生時代は家庭教師や塾講師のアルバイトで高校生に数学を教えていたため、数学をわかりやすく解説することには自信があります。

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