一次式とは?計算方法は?例題で簡単に解説!問題付き

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一次式は中学数学の鬼門の1つである一次方程式を解くために必須の知識となります。

一次式は中学数学だけでなく高校数学でも必ず登場するので、今のうちにしっかりと理解しておきましょう。

そこで今回は、早稲田大学教育学部数学科を卒業した筆者が一次式とは何かについて解説した後、一次式の計算方法について例題で簡単に解説していきます。

最後には一次式の練習問題もご用意しているのでぜひ最後までご覧ください。

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一次式とは?簡単に解説!

では早速、一次式とは何かについて簡単に解説していきます。

一次式とは2xのように文字が1つだけ掛け合わされた式のことを言います。

一次式の例としては2x、4x+19、5x-4、a/3などがあげられます。どれも文字が1つだけ掛け合わされていることがわかります。

文字と式について詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。

ちなみにですが、文字に掛け合わされた数字のことを係数と言います。

例えば、2xの係数は2、-10aの係数は-10となります。xの係数は1です。

多項式の定義について解説した記事で係数についても詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

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一次式の計算方法(加法・減法・乗法・除法)

ここからは一次式の計算方法について解説します。

加法・減法・乗法・除法それぞれ順番に解説していきます。すべて中学数学の基礎的な内容なので、必ず頭に入れておきましょう。

加法

まずは加法からです。加法とは足し算のことでした。

例えば、2x+3xのように文字の部分が同じ箇所はまとめることができます。

2x+3x=(2+3)x=5xとなります。

一般的に、ax+bx=(a+b)xが成り立ちます。

減法

続いては減法についてです。減法は引き算のことでした。

加法と減法について詳しく解説した記事もぜひ合わせてご覧ください。

減法も加法と考え方は同じです。文字の部分が同じ箇所はまとめることができます。

例えば、10a-4a=(10-4)a=6aとなります。

一般的に、ax-bx=(a-b)xが成り立ちます。

乗法

続いては乗法です。乗法とは掛け算のことでした。

乗法とは何かについて詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。

乗法においては文字の係数と数を掛け算するだけです。

例として4p×6を計算してみましょう。pの係数は4ですね。4×6=24なので、4p×6=24pとなります。

係数がマイナスの場合も同様です。-8a×5=(-8×5)a=-40aとなります。

除法

最後は除法です。除法とは割り算のことでした。

除法とは何かについて詳しく解説した記事もぜひ合わせてご覧ください。

除法も乗法のときと考え方は同じです。文字の係数と数を割り算するだけです。

例として8x÷2を計算してみます。8xの係数は8で、8÷2=4なので8x÷2=4xとなります。

係数にマイナスの場合も同様です。-90a÷5=(-90÷5)a=-18aとなります。

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一次式の計算方法(応用編)

一次式の加法・減法・乗法・除法の基礎を理解したところで、ここからは加法・減法・乗法・除法が混じった計算をしてみましょう。

例として、2(a+4)-5(2a+6)を計算してみます。

小学生のときに分配法則というのを習いましたね。

A(B+C)=AB+ACになるのでした。

これを2(a+4)-5(2a+6)にも適用します。

まず、2(a+4)からですが、分配法則を使って2xa+2×4=2a+8となります。

次に-5(2a+6)です。これは-5×2a+(-5)×6=-10a+(-30)=-10a-30となりまね。

よって、(2a+8)+(-10a-30)=(2a+8)-10a-30=-8a-22となります。

もう1つ例として(10p-15)÷(-5)を計算してみましょう。

割り算は逆数を使って掛け算に直すことができるので、

(10p-15)÷(-5)=(10p-15)×(-1/5)とすることができます。

あとは先ほどと同様に分配法則を使って、

(10p-15)×(-1/5)=10p ×(-1/5)+(-15)×(-1/5)=-2p+3となります。

一次式を学習すると何ができる?

では、一次式を学習すると何ができるようになるのでしょうか?

もっともよく使うのは一次方程式が解けるようになります。

一次方程式を解くには、与えられた条件を一次式に直す必要があります。では、1つ例題を解いてみましょう。

【例題】

ある数の3倍に2を加えたら20になった。このとき、ある数を求めなさい。

【解答&解説】

ある数をaとしてみましょう。すると、問題文の条件より

a×3+2=20という一次式を作ることができますね。

整理すると、3a+2=20になります。つまり、3a=18になるので、a=18÷3=6となります。

よって、ある数は6であることがわかります。

【検算】

6×3+2=18+2より、確かに20になっていることが確認できます。

このように、一次式を作ってから文字の数を求めることを一次方程式と言います。

一次方程式の解き方について解説した記事もご用意しているので、ぜひ参考にしてください。

一次式の計算問題

最後に一次式の計算問題をご用意しました。

一次式の計算はとにかくたくさんの数をこなして慣れることが大事です。

【問題】

以下の一次式を計算しなさい。

(1)4x+7x

(2)94a-45a

(3)5b×60

(4)-6×4x

(5)40a÷4

(6)80a÷(-8)

(7)8(5a+5)+9(-4a+3)

(8)6(x+6)-3(2x-5)

(9)(50a+90)÷(-5)

(10)(-36a+30)÷6-4(a+3)

【解答&解説】

(1)4x+7x=(4+7)x=11x

(2)94a-45a=(94-45)a=49a

(3)5b×60=(5×60)b=300b

(4)-6×4x=(-6×4)x=-24x

(5)40a÷4=(40÷4)a=10a

(6)80a÷(-8)={80÷(-8)}a=-10a

(7)8(5a+5)+9(-4a+3)=40a+40+9×(-4)a+9×3=40a+40-36a+27=4a+67

(8)6(x+6)-3(2x-5)=6x+36-6x+15=51

(9)(50a+90)÷(-5)=50a÷(-5)+90÷(-5)=-10a-18

(10)(-36a+30)÷6-4(a+3)=-6a+5-4a-12=-10a-7

いかがでしたか?今回は一次式とは何かについて解説した後、一次式の計算方法について解説しました。

一次式の計算はこの先の中学数学・高校数学でも必ず登場するので、必ずできるようにしておきましょう。

本記事の執筆者
アツシ

早稲田大学教育学部数学科を卒業しており、数学に関して深い知見があります。大学生時代は家庭教師や塾講師のアルバイトで高校生に数学を教えていたため、数学をわかりやすく解説することには自信があります。

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