変数とは?数学で使われる意味をわかりやすく解説!定数との違いも

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数学では変数という言葉がよく登場します。

変数は中学数学だけでなく、高校数学でも必ず登場する重要用語なので、必ず意味を理解しておきましょう。

今回は早稲田大学教育学部数学科を卒業した筆者が数学における変数とは何かについて例をあげながらわかりやすく解説していきます。

また、定数との違いや変数と一緒に覚えておきたい用語もご紹介していくので、ぜひ最後までお読みください。

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変数とは?数学での意味をわかりやすく解説

「変数」という言葉は数学の世界だけでなくプログラミングなどでも使われており、どの分野における変数なのかによってもちろん意味は変わってきます。

本記事では中学数学で登場する変数の意味について解説していきます。

数学における変数とは簡単にいうと、色々な値(=数字)をとる文字(a、x、yなど)のことです。

文字と式について解説した記事もご用意しているので、ぜひ合わせてご覧ください。

例えば、深さが30cmの水槽に1分ごとに3cmずつ水を入れていくことを考えてみましょう。

すると、

1分後の水槽の深さ=3cm、1分後の水槽の深さ=6cm、1分後の水槽の深さ=9cm・・・

となっていきますね。

つまり、水を入れ始めてからx分後の水槽の深さy[cm]はy=3xと表すことができますね。

xは時間を表しているので負の数をとることはありませんが、xは1や2、2.5や5など色々な値をとります。

正の数・負の数とは何かについて解説した記事もぜひ参考にしてください。

そして、xの値に伴ってyも3や6、9、4.5など色々な値をとります。

このxとyのように色々な値をとる文字のことを変数というのです。

変数は中学数学で初めて登場する用語ですが、この先も必ず登場するので必ず意味を理解しておきましょう。

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変数と関数について

先ほど水槽の例を取り上げましたが、水を入れ始めてからx分後の水槽の深さy[cm]はy=3xと表すことができるのでした。

このとき、xの値を決めると、それに伴ってyの値はただ1つに決まりますね。

例えばx=2のとき、y=3×2=6です。x=2のとき、yが6以外の数字になることはあり得ません。

このように、変数xとyがあったとき、xの値を決めるとそれに伴ってyの値がただ1つに決まるとき「yはxの関数である」といいます。

その他の関数の例としては、

  • y=-10x
  • y=3x+5
  • a=5b-4

などがあります。あげればキリがありません。また、上記3つ目のa=5b-4のように、文字は必ずしもxとyである必要はありません。

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変数と変域について

再び水槽の例で考えていきます。

この水槽に水を入れ始めてから水槽がいっぱいになるまでには30÷3=10[分]かかりますね。

つまり、x≦10・・・①です。

そして、xは時間を表しているためx≧0・・・②です。

よって、①と②より0≦x≦10が成り立ちます。xは0以上10以下の数をとるという制限があるわけですね。これをxの変域といいます。

変域=変化できる領域ということです。

また、y=3xでしたので、x=0のときy=0、x=10のときy=30ですね。

よってyの変域は0≦y≦30であることがわかります。

※ちなみにですが、xの変域のことを定義域、yの変域のことを値域と呼ぶこともあります。詳しくは一次関数の変域とは何かについて解説した記事をご覧ください。

変数と定数の違い

変数と反対の意味を持つ言葉として「定数」があります。定数とはその名の通り「定まった数」のことです。

先ほどの変数xやyのように色々な値をとることはありません。

例えばy=8x+10という関数があるとします。

このとき、xは色々な値をとることができます。そして、xの値に伴ってyの値も変わります。

つまり、xとyは変数です。しかし、y=8x+10の10は常に10です。

10が勝手に5や100、-5などに変わることはありません。よって10は定数と言えるのです。

※ちなみにですが、y=8x+10において10のことを定数項といいます。詳しくは多項式の定義について解説した記事をご覧ください。

変数と関数に関する練習問題

最後に変数と関数に関する練習問題をご用意しました。

上記で解説した内容がしっかり頭に入っていれば問題なく解けるので、ぜひチャレンジしてみてください。

【問題】

以下の(1)と(2)において、yはxの関数と言えるかどうか判定せよ。

(1)1辺の長さがx[cm]の正方形の面積y[cm2]

(2)底辺の長さがx[cm]の三角形の面積y[cm2]

【解答&解説】

(1)y=x2と表すことができますね。変数はxとyです。

このとき、xの値を1つ決めるとそれに伴ってyの値もただ1つだけ決まるので、yはxの関数と言えます。

(2)三角形の面積=底辺×高さ÷2です。

今回の場合、底辺の長さはわかっていますが高さが不明です。

よってxの値を1つ決めたとしても、それに伴ってyの値はただ1つに決まりません。よってyはxの関数とは言えません。

いかがでしたか?今回は数学における変数とは何かについて解説した後、変数と関数、変数と変域の関係についても解説していきました。

繰り返しにはなりますが、変数はこの先の数学でも必ず登場する重要用語です。今のうちに必ず理解しておきましょう。

本記事の執筆者
アツシ

早稲田大学教育学部数学科を卒業しており、数学に関して深い知見があります。大学生時代は家庭教師や塾講師のアルバイトで高校生に数学を教えていたため、数学をわかりやすく解説することには自信があります。

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