素数とは?意味は?簡単にわかりやすく解説!-1や1は素数?

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中学数学では素数という用語が登場します。一見難しそうな用語ですが、簡単なのでご安心ください。

素数は中学数学だけでなく、高校数学でも頻繁に使用するかなり重要な概念なので、必ず理解しておきましょう。

今回は早稲田大学教育学部数学科を卒業した筆者が素数とは何か・意味について解説した後、素因数分解や素数に関するよくある疑問(-1や1は素数か?など)について回答していきます。

数学が苦手な人でも理解できるように簡単に・わかりやすく解説しているので、ぜひ最後までお読みください。

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素数とは?意味は?簡単に・わかりやすく解説!

まずは素数とは何か・意味について簡単に・わかりやすく解説します。

素数とは、自然数(=1以上の整数)において、1と自分自身の数しか約数を持たない数のことです。

例えば、自然数である7の約数は1と7だけですね。約数の7は自分自身の数ですね。よって7は素数となります。

では、6は素数でしょうか?6は自然数ですが、6の約数は1、2、3、6の4個です。

1と自分自身の数である6以外にも2と3という約数を持ってしまっています。なので6は素数ではありません。

素数の約数の個数は必ず2個となります。

以上が素数とは何か・意味についての解説となります。

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1は素数?

素数に関して1点だけ注意すべきことがあります。それは1の扱いについてです。

1は確かに自然数でですが、素数ではありません。

1の約数は1のみで、約数の個数=1個ですね。先ほども解説した通り、素数の約数は必ず2個でなければいけません。

なので、1は素数にはカウントしないのです。これは必ず覚えておきましょう。

ではここで、1桁の素数をすべて洗い出してみましょう。

答えは2、3、5、7の4個となります。

2、3、5、7はすべて1と自分自身の数の2個しか約数を持っていない数ですね。

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-1や-2、-3は素数?

では、-1、-2、-3などマイナスの数(負の数)は素数でしょうか?

結論から言うと、マイナスの数はすべて素数ではありません。

上記でも解説した通り、素数の条件は

  • 自然数であること
  • 約数が1と自分自身の数の合計2個であること

の2つです。自然数は1以上の整数のことです。マイナスの数は自然数には該当しないので、素数ではありません。必ず覚えておきましょう。

また、0も素数ではないのでご注意ください。0は自然数ではないからです。

素数の一覧(1000以下の素数表)

先ほども解説した通り、素数の条件は

  • 自然数であること
  • 約数が1と自分自身の数の合計2個であること

です。自然数は無限に存在するため、素数も無限に存在することになります。

なので「素数をすべて書き出す(=素数の一覧を作る)」ということは物理的に不可能です。

なので、本記事では100以下の素数(全部で25個あります)と101以上1000以下の素数(全部で143個あります)の一覧を以下に記載します。

「この数って素数なのか?」と調べるときに活用してください。

【100以下の素数】

2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47, 53, 59, 61, 67, 71, 73, 79, 83, 89, 97

【101以上1000以下の素数】

101, 103, 107, 109, 113, 127, 131, 137, 139, 149, 151, 157, 163, 167, 173, 179, 181, 191, 193, 197, 199, 211, 223, 227, 229, 233, 239, 241, 251, 257, 263, 269, 271, 277, 281, 283, 293, 307, 311, 313, 317, 331, 337, 347, 349, 353, 359, 367, 373, 379, 383, 389, 397, 401, 409, 419, 421, 431, 433, 439, 443, 449, 457, 461, 463, 467, 479, 487, 491, 499, 503, 509, 521, 523, 541, 547, 557, 563, 569, 571, 577, 587, 593, 599, 601, 607, 613, 617, 619, 631, 641, 643, 647, 653, 659, 661, 673, 677, 683, 691, 701, 709, 719, 727, 733, 739, 743, 751, 757, 761, 769, 773, 787, 797, 809, 811, 821, 823, 827, 829, 839, 853, 857, 859, 863, 877, 881, 883, 887, 907, 911, 919, 929, 937, 941, 947, 953, 967, 971, 977, 983, 991, 997

素数の判定方法・求め方

素数とは何かについて解説したところで、ここからは素数の判定方法について解説します。

何か便利な判定方法があるのかな?と思った人もいるかもしれませんが、残念ながら一発で素数を判定する方法はありません。

例えば、13が素数かどうかを判定するには、1、2、3、4、・・・11、12、13が13の約数かどうかを地道に調べるしかありません。

すると、13の約数は1と13の2個しかないことがわかるので13は素数であるとわかるわけです。

その他の判定方法としては倍数の判定法を活用することです。

例えば、一の位が偶数である数は必ず2の倍数となりますし、下2桁が4の倍数である数は必ず4の倍数になるなど倍数の判定法がいくつか存在します。

それを知っていれば素数ではないという判定は簡単にできる場合があります。

例えば、12408という数が素数かどうかを判定するとき、12408は一の位の数が8で偶数なので2の倍数であることがわかります。

つまり、12408は2を約数に持つということです。この時点で12408は素数ではないことが判定できます。

倍数の判定法は有名なのがいくつかあるので、倍数の判定法についてまとめた記事をぜひ参考にしてみてください。

素数を求めることで何ができる?

自然数を素数だけの積(=掛け算)の形で表すことを素因数分解といいます。

例えば、自然数である6は2×3と表すことができますね(2も3もともに素数です)

20は22×5と表すことができます(2も5もともに素数です)

素因数分解について詳しく解説した記事もぜひ合わせてご覧ください。

素因数分解することで、ある数の約数の個数や約数の総和を求めることが可能になります(ここからは高校数学の内容になりますので、中学生は飛ばしていただいて問題ありません)

例えば、120を素因数分解すると23×3×5となりますね。

このとき、

  • 120の約数の個数=(3+1)×(1+1)×(1+1)=16[個]
  • 120の約数の総和=(1+2+4+8)×(1+3)×(1+5)=360

となります。詳しくは約数の個数と総和の公式・求め方について解説した記事をご覧ください。

素数チェッカーとは?

ある数が与えられたとき、その数が素数かどうかを一発で判定してくれる素数チェッカーというツールがあります。

便利なので念の為ご紹介しておきます。

まずは素数チェッカーのサイトにアクセスします。すると、以下のような画面に遷移します。

素数チェッカーのサイト

今回は893が素数かどうかを調べてみましょう。以下のように素数チェカーに893を入力します。そして「計算」ボタンをクリックしましょう。

素数チェカーに893を入力した画面

すると、893が素数かどうかの判定結果が以下のように表示されます。

893が素数かどうかの判定結果

893は素数ではないことがわかりました。以上の893が素数かどうかの判定結果画面で「素因数分解する」というボタンがありますが、これをクリックすると893を素因数分解してくれます。

クリックしてみると、以下のような画面になります。

893を素因数分解した画面

893を素因数分解すると19×47になることがわかりました。

つまり、893の約数としては19や47があるので、893は確かに素数ではないことがわかります。

双子素数・素数砂漠とは?

ここからは双子素数・素数砂漠とは何かについて簡単に解説しておきます。

中学数学や高校数学ではあまり登場しない用語ですが、知っておくと便利なので念のためご紹介しておきます。

双子素数

双子素数とは隣り合う奇数がともに素数である組のことです。

例としては3と5、5と7、11と13、17と19、101と103などがあげられます。

隣り合う奇数なので、7と11などは双子素数に該当しません。

双子素数をa、b(a<b)とすると、b-aは必ず2になります。

※記号「<」の意味がわからない人は不等号の意味や読み方について解説した記事をご覧ください。

素数砂漠

素数砂漠とは自然数かつ素数ではない数が連続している区間のことです。

例えば24、25、26、27、28は5つともすべて素数ではないため「長さ5の素数砂漠」と言います。

素数砂漠の長さは必ず奇数になるのが特徴です。

また、素数砂漠の長さに限界はなく、無限に長い素数砂漠が存在していることもわかっています。

素数でよくある質問まとめ

ここからは素数でよくある質問をまとめました。ぜひ参考にしてください。

【質問1】57、91、101、2023は素数ですか?

【回答】57は約数に3や19を持つので素数ではありません。91は約数に7や13を持つので素数ではありません。101は素数です。2023は約数に7や17を持つので素数ではありません。

【質問2】素数は英語で何と言いますか?

【回答】素数は英語でPrime Numberと呼ばれています。「Prime」は日本語で「最重要の」「最高位の」を意味しており、海外の有名な数学のサイト「The Math Mom」では「prime numbers are the elite of their kind.(=素数は数字界のエリートである)」と表現されています。

【質問3】最大の素数と最小の素数は何ですか?

【回答】冒頭でも解説しましたが、素数は無限に存在します。したがって、最大の素数は求めることができません。最小の素数は2です。上記でも解説した通り、1は素数ではないのでご注意ください。

【質問4】素数に法則性・規則性はありますか?

【回答】素数に法則性・規則性は今のところ見つかっておりませんが、素数の法則性・規則性については今もなお、世界中の数学研究者たちが関心を寄せている分野です。将来的には何か法則性・規則性が見つかるかもしれません。

いかがでしたでしょうか?

今回は素数とは何か・素数の意味について解説した後、素数に関する多くの知識をご紹介していきました。

素数は数学の世界において今だに謎が多い分野です。素数は非常に奥が深いので、興味がある人はネットなどでぜひ素数について色々調べてみてください。

本記事の執筆者
アツシ

早稲田大学教育学部数学科を卒業しており、数学に関して深い知見があります。大学生時代は家庭教師や塾講師のアルバイトで高校生に数学を教えていたため、数学をわかりやすく解説することには自信があります。

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