二次方程式に関する問題は大学入試や共通テストでも頻出です。そして、必ず覚えておかなくてはならない公式もいくつか存在します。
そこで今回は早稲田大学教育学部数学科を卒業した筆者が二次方程式で必要な公式をまとめました。
すべて暗記必須の重要公式ばかりなので、必ずチェックしておきましょう。
※二次方程式とは何かについて解説した記事もご用意しているので、ぜひ参考にしてください。
二次方程式の公式その1:因数分解
二次方程式ax2+bx+c=0があったとき、ax2+bx+c=a(x-c)(x-d)に因数分解できるとしたら、解はx=c、dとなります。
つまり、二次方程式の解を求めるためには、まずはその二次方程式が因数分解できるかを考えましょう。
二次方程式を解くための因数分解で覚えておくべき公式は以下となります。
- a2+2ab+b2 = (a+b)2
- a2-2ab+b2 = (a-b)2
- a2-b2 = (a+b)(a-b)
- x2+(a+b)x+ab = (x+a)(x+b)
- acx2+(ad+bc)x+bd = (ax+b)(cx+d)
数学1の因数分解について詳しく解説した記事もご用意しているので、ぜひ参考にしてください。
二次方程式の公式その2:平方完成
二次方程式は平方完成を用いて解くことも可能です。
例えば、二次方程式x2-8x+7=0を平方完成を利用して解いてみます。
x2-8x+7を平方完成すると(x-4)2-9となりますね。
※平方完成がわからない人は平方完成の公式・やり方について解説した記事をご覧ください。
よって、(x-4)2-9=0となるので、(x-4)2=9となります。
したがって、x-4=±3となるのでx=1、7となります。
二次方程式でも平方完成の知識・公式は必須ですので必ず覚えておきましょう。詳しくは二次方程式を平方根を使って解く方法について解説した記事をご覧ください。
二次方程式の公式その3:解の公式
二次方程式の学習で最も重要と言っても過言ではない公式が解の公式です。
二次方程式ax2+bx+c=0があるとき(a、b、cは実数でaは0でないとする)、その解はb2-4ac≧0のとき、x=-b±√(b2-4ac) / 2aとなります。
大学入試や共通テストでも必ずと言って良いほど頻繁に登場する公式なので、必ず覚えておきましょう。
詳しくは二次方程式の解の公式とは何かについて解説した記事をご覧ください。
二次方程式の公式その4:判別式
先ほどご紹介した解の公式において、√(ルート)の中身であるb2-4acのことを判別式と言い、Dで表現します。
判別式については以下の公式が成り立ちます。
- D>0 ⇔ 異なる2つの実数解を持つ
- D=0 ⇔ ただ1つの実数解(重解)を持つ
- D<0 ⇔ 実数解を持たない
※記号「⇔」の意味がわからない人は必要条件・十分条件について解説した記事をご覧ください。
以上より、二次方程式が実数解を持つための条件はD≧0となります。
判別式も解の公式と同様にかなり重要な公式なので必ず暗記してください。
詳しくは二次方程式の判別式とは何かについて解説した記事をご覧ください。
二次方程式の公式その5:解と係数の関係
最後は解と係数の関係という公式です。これも大学入試や共通テストで頻出なので、必ず覚えておきましょう。
解と係数の関係とは、二次方程式ax2+bx+c=0の解をα、βとすると
α+β=-b/a、αβ=c/a
が成り立つことです。
この公式を知っておくことで、二次方程式の解をわざわざ計算しなくても解の和と積を簡単に求めることが可能になります。
例えば、二次方程式x2+8x+5があるとき、解をα、βとすると
α+β=-8/2=-4となり、αβ=5/1=5となります。
二次方程式の解と係数の関係について詳しく解説した記事もご用意しているので、ぜひ参考にしてください。
いかがでしたか?今回は二次方程式の分野において必ず覚えておくべき公式を5つご紹介しました。
すべてが重要な公式なので、しっかりと頭に入れておいてください!